青城SS | ナノ
「助けてはじめ! 部屋のエアコンが壊れた! って、あつ!? この部屋あっつ!!」
「いきなり部屋入ってくんなや」
「高校生が思春期の中学生みたいなこと言ってる……。てかエアコンつけてないのになんで扉閉めてんの!? 扉開けたらぶわーって冷気が出迎えてくれるの期待してたんですけど!」
「窓開けてたら風で勝手に閉まったんだよ」
「なら閉まらないようになんとかすればいいのに。ものぐさだなぁ……。それより暑いよ! エアコンつけていい?」
「壊れてんだよ」
「は? また!? 去年も言ってなかった?」
「去年壊れて、そのまま」
「嘘でしょ、ありえない。熱中症になるよ」
「扇風機で充分なんだよ」
「どこが? 汗だくじゃん……。頭にも首にもタオル巻いて課題と向きってる人なんて、はじめだけだよ」
「うっせぇ」
「どうせアレでしょ? おばさん怒らせるようなことして、エアコン直してもらえなかったんでしょ」
「……うるせぇ」
「図星か。ドンマイ。こうなったら癪だけど徹に助けを求めよう。及川家に行ってくるね」
「お前、課題終わったのかよ」
「え? まあ、ぼちぼち? ギリ終わるか終わらないか? なので先を急ぎます。サヨウナラ」
「待てよ」
「ん?」
「今からこの部屋先に出たヤツの負けな」
「え、なんか突然始まったんだけど……。なにそれ」
「負けた方がアイス」
「知らんがな! そんなのやりませんよ。さようならー」
「ナマエ、アイス決定。俺いつものソーダ味」
「やらないってば!」
「逃げんのか」
「逃げって、はあ!? 逃げてませんけど!?」
「ならやんのか、勝負」
「やってやろーじゃない! たっかいアイス買わせてやらぁ!」


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「岩ちゃーん、ナマエから何回も無言電話かかってくるんだけど何か知らない? て、この部屋あつ! てか、え!? 二人とも汗だくで何してんの!?」
「部屋から先に出たらアイス奢る、ゲーム……いえーい。徹も強制参加。いえーい」
「はあ!? バカ、ほんとバカ!」

敗者、及川徹。

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